ゲームしタイチロー

ポケモンやポケモン以外のことを書きます

SCP財団(日本支部)のお気に入り記事を紹介する(~600)

注意

当記事で紹介するコンテンツにはホラー・グロテスクな表現・精神的ブラクラ要素が含まれる場合があります。あまり過激なものは載せないつもりですが、そういうのが苦手な人は閲覧しない方がいいかもです。精神的ブラクラって言葉5億年ぶりに使いました

 

最近になってノリで適当につけた当ブログの題をじわじわと後悔し始めている者です。

今回の記事は「自分がハマっている作品について紹介する」というコンセプトのものです(いわゆる「布教」とか呼ばれるアレです)。

正直この世にこういう類の文章はありふれていると思うので自分が書くほどのアレでもないかなと思っていたんですけど、自分の近傍の人間の目に触れさせるのにコレ以上の媒体もないかなと思って書いてみた次第です。同一コンセプトの記事が今後増えるかは未定です。

 

 SCP財団(SCP Foundation)について

※SCPなんてもう知っとるわって人は次の見出しまで飛ばして大丈夫です

紹介する前に、「そもそもSCPって何だ?」ってなってる方もいるかもしれないのでまず少し説明します。ちなみにSCPについて解説している媒体は解説動画なども含めてめちゃくちゃ大量にあって、大抵そっちの方がこんな場末の乱文よりも分かりやすいと思うので、ここでは本当に最低限の軽い説明だけで済ませようと思います。自分の説明で興味が出た方は是非自分で検索なりして調べてください。ただ画像検索だけはおすすめしません。怖いから。

 

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↑SCP財団のシンボル。こういう形のマンホールをたまに見かけます

 

SCP財団とは、現代の科学では解明されていない異常存在(生物,物質,現象,文書,場所,言葉,知識,儀式,概念,…等)を一般人に知られたり危害が及ばないように秘密裏に確保(Secure)・収容(Contain)・保護(Protect)している団体です。

…という設定のもとで創作されているホラー・SF系のユーザー投稿型WEBサイトです。

 

異常存在の一例として、

・目を離したりまばたきをした瞬間に高速で移動し首の骨を折ってくる彫刻

・人体の一部などを材料にして自分と似た姿の怪物を作る、動くテディベア

・反発係数が2のスーパーボール

・それについて減給する文章において必ず誤字を起こす金属片

・自我を持って変形し、マークに応じて周囲の環境に異常を起こす道路標識

・酸素と反応して温度が上昇し、決して温度の下がらないカイロ

・読み上げると昏倒し、巨大な赤い鳥に捕食される夢を繰り返し見せられる文章

などが挙げられます。ここで挙げたものは本っっっ当にごく一部で、現在ではその記事数は数千に及びます。この圧倒的な物量にも由来する、一口にホラーとかSFという言葉で形容できない多様な面白みを持つ記事たちが大きな魅力となっているコンテンツです。

 

この創作群は元々は英語圏のWEB掲示板にて「怖い画像にそれっぽい説明をつける遊び」が発祥で、そこからじわじわと人気を集め、専用のwikiが作られたり、英語圏以外のユーザー向けにも翻訳記事の閲覧や本家と同じく投稿ができるページができたり(タイトルにもある「日本支部」とはこれのこと)といった過程を経て世界的に(秘密裏に)楽しまれるコンテンツになるに至りました。

 

SCP財団のwiki(http://ja.scp-wiki.net/)を見に行けば分かりますが、上記の異常存在はSCP-███-JPのような通し番号で管理され、個別の記事は「SCP財団内でその異常存在(オブジェクトと呼ばれる)を収容するための手順(特別収容プロトコル)、異常性の説明、実験記録等をまとめた報告書」という体で書かれています。この堅い文体で淡々と恐ろしい内容が綴られるギャップというのもSCPの面白さのひとつですが、初心者には文字が多すぎて読みづらい側面もあります。本家wikiのページだけではなくそのオブジェクトについて分かりやすくまとめて解説しているページや動画なんかも非常にたくさんあるので、慣れないうちはそちらをメインに見るといいかもしれません。ニコニコとかで「SCP解説」で検索すると山のように動画が出てきます。

 

お気に入りSCP記事

 ☆の数は主観的な記事の読解難易度を表しています(☆が多いほど理解するのに時間がかかったりある程度の事前知識が必要だったりする)。

記事冒頭にある「オブジェクトクラス」というのは非常に大雑把に言えば、Safe(収容可能)→Euclid(収容不安)→Keter(収容困難)の順に表されるそのオブジェクトの収容難易度みたいなものです(※この解説には少々語弊があるので詳細はググってください)。

 (追記:当記事の初稿以降に追加したものには「※※」を付けて識別します。)

SCP-004-JP「矛盾なき電卓」☆SCP-004-JP - SCP財団

超高性能な電卓(自然言語入力対応)のSCP。

実験記録がたくさんあってそれを読むのが楽しいタイプの記事です。SCP-914(ぜんまい仕掛け)とかSCP-294(コーヒー自動販売機)と同じタイプのやつですね。欲しい。

SCP-009-JP「閏秒」☆☆SCP-009-JP - SCP財団

 全世界の時計に発生する異常に関するSCP。

現象系のオブジェクトです。短めのシンプルな記事ですが、最後まで読んだ時の空恐ろしさは忘れられません。

SCP-010-JP「"Mirai PC"」☆☆☆SCP-010-JP - SCP財団※※

未来を入力に取る計算機能を有する小型コンピュータのSCP。

便利な未来の不思議アイテム的な雰囲気の漂うオブジェクトですが、実験記録によって詳らかにされるその実態にはあらゆる意味で想像を裏切られます。

SCP-013-JP「ホームビデオの親戚」☆SCP-013-JP - SCP財団

ホームビデオの内容が改竄されるSCP。

補遺に全ての恐ろしさが詰まっています。何通りか解釈のある終わり方ですが、想像力を掻き立てられる不気味な記事です。

SCP-036-JP「SHOCK in 会議」☆SCP-036-JP - SCP財団

夜の職員室に発生する異形集団のSCP。

ギャグみたいなタイトル通りあまり怖さはない記事です(一部を除いて)。公式wikiからはもう削除されてしまったようなのですがこのオブジェクトのTale(二次創作小説)の意味のわからなさが好きでした(ググれば一応読めます)。

SCP-040-JP「ねこですよろしくおねがいします」☆☆☆SCP-040-JP - SCP財団

覗き込むと「ねこ」の幻覚が見えるようになる井戸のSCP。

めちゃくちゃ有名なやつです。「ミーム」という概念が出てきてなんのこっちゃとなりがちですが、逆にミームについて知るのにこれ以上適任な記事もないと思います。

SCP-060-JP「不在の人」☆☆SCP-060-JP - SCP財団

記録上でのみ存在が確認できる人物のSCP。

発想が秀逸だなあと思った記事です。一切ホラー的ではなく、むしろ和やかな気分になります。たまにこういう記事が混ざってるのもSCPの面白さです。

SCP-115-JP「鵺」☆SCP-115-JP - SCP財団※※

周囲の人間の思考を反映して姿や性質を変える物質のSCP。

メタタイトルと発見経緯から和風ホラーの様相が見られるものの、それを財団が収容下に置いている状況によってSF要素と巧みに融合を果たしています。オブジェクト自体の驚異もさる事ながら、その収容方法に財団の暗部が垣間見える記事です。

SCP-161-JP「伊れない病」☆☆SCP-161-JP - SCP財団※※

「伊る」という動作・概念の知識が失われる精神疾患のSCP。

短いながらに秀逸な発想で日本支部内で人気を博している記事です。あまり驚異を感じない異常性に見えて、「伊る」という単語を我々が知らない理由は…などと考えだすと寒気がするオブジェクトです。

SCP-184-JP「古ぼけた電柱」☆☆SCP-184-JP - SCP財団※※

一番上まで登ると異常な高高度に転移した幻覚に陥る電柱のSCP。

救いようのない異常性が実験記録によって少しずつ分かっていく様子が真に迫って想像できてしまう記事です。謎のままになっている要素もあり、嫌な方面に想像の余地が残されています(褒めてます)。

SCP-207-JP「大いなる創作のために」☆☆SCP-207-JP - SCP財団

2冊の本を混ぜ合わせる本棚のSCP。

これも実験記録でいろいろやっているのが面白い記事です。別個にページが作られるほど膨大ですが読んでいて飽きを感じない作りになっています。

SCP-228-JP「霧の男」☆SCP-228-JP - SCP財団

霧のかかった公園に現れる老人のSCP。

都市伝説的な不思議さとKeterオブジェクトらしい潜在的危険性のある記事です。シンプルに面白いです。

SCP-240-JP「0匹のイナゴ」☆☆☆☆SCP-240-JP - SCP財団

特殊な能力をもった0匹のイナゴ(?)のSCP。

現実改変という概念が登場して少々ややこしいので初見だと「???」となりがちですが、理解できると高度なギャグ記事であると分かります。記事中に出てくる「日本生類創研」というのは異常な生物を作り出す要注意団体で、日本支部の記事によく名前が出ます。

SCP-246-JP「削り削られ」☆☆SCP-246-JP - SCP財団

持つとあらゆる存在の「HP」が見えるようになる工具のSCP。

 説明を読んでオブジェクトの異常性がわかるに従って「こういう展開が考えられそうだなー」等予想しながら読んでいると最後のオチで完全に予想外の衝撃を受けます。情報の出し方の構成が非常に巧みです。

SCP-251-JP「共有ファイル」☆☆☆SCP-251-JP - SCP財団

報告書それ自体が他次元の財団との「共有ファイル」となっているSCP。

「他次元の財団」という存在が描かれる記事で、SCPに精通していればいる程楽しめる記事だと思います。最後まで読んだ時の「漠然とした絶望感」のような感覚が独特で好きです。

SCP-254-JP「頑固オヤジのバリカタラーメン」☆SCP-254-JP - SCP財団

ラーメン屋のお品書きに突然現れる異様なメニューのSCP。

愉快そうなタイトルと裏腹に全体的にグロテスクさと不気味さに支配された記事です。「実際にこういうのがあったらイヤだ」という想像力豊かな人ほどダメージが大きいと思います。

SCP-268-JP「終わらない英雄譚」☆☆SCP-268-JP - SCP財団

特定の条件の人間の元に出現し、対象を閉じ込める本のSCP。

最高に胸糞悪い記事です(褒めてます)。こういったイヤな読後感のある記事も多数あるのがSCPです。

SCP-273-JP「高次存在突出頭部」☆SCP-273-JP - SCP財団

 触れると奇妙な夢を見るようになる石像のSCP。

このブログ記事を執筆中にふらっと読んで面白いなと思ったので紹介します。人によっては恐怖よりもむしろワクワクしてくる記事なんじゃないでしょうか。欲しい。

SCP-280-JP「縮小する時空間異常」☆☆☆☆SCP-280-JP - SCP財団

接触したものを消失させながら縮小していくブラックホールのようなSCP。

日本支部の記事の中では一番評価の高い記事です。ページ内にクリックで動作する仕掛けがある凝った記事で、異常性もちょっと複雑なのですが、理解できると一気に面白さと恐怖が襲ってきます。

SCP-324-JP「私はあなただけを見つめる」☆☆SCP-324-JP - SCP財団

危害を加えた人物に対して精神的影響を与える幻聴を聴かせるヒマワリのSCP。

ちょっと不思議な植物、といった控えめな異常性ですが、最後に明かされる情報で様々なバックボーンが想像できる作りになっています。この記事にも日本生類創研の名前が確認できます。

SCP-379-JP「サインポール」☆SCP-379-JP - SCP財団

異世界に繋がっているサインポール(床屋とかにあるアレ)のSCP。

実験記録を読み進めていくと途中から徐々に雲行きが怪しくなっていき、最終的には不安と恐怖をふんだんに煽られます。純粋なホラーといった感じの記事です。

SCP-408-JP「名にし負う封筒」☆☆SCP-408-JP - SCP財団※※

使用した団体の構成員が、その団体名を忠実に体現した存在になる封筒のSCP。

記録が非常に多く、その一つ一つに別種の面白さがある記事です。自分たちがもしこれを使用してしまったら…などの想像も幅広く行えます。

SCP-413-JP「13階段」☆☆SCP-413-JP - SCP財団※※

声に出して段数を数えながら登ると、記数法を変化させ13段と数えられる階段のSCP。

記数法という概念についての理解が深まるかもしれない記事です。実験記録も多く、終盤には予想だにしない結果のものも含まれていて興味深いです。

SCP-414-JP「象徴」☆☆☆SCP-414-JP - SCP財団

見た時に思い浮かべた物に対して害を与える象形文字のような模様のSCP。

事例として語られる異常性でも既に不穏さと危険性が隠しきれてないのに、記事最終盤にて一気に恐ろしさを増す、とてもパワーの強い記事です。

SCP-427-JP「唄う草原」☆☆☆☆SCP-427-JP - SCP財団

侵入した人間に強制的に歌を歌わせる草原のSCP(?)。

スケールが大きく、だいぶ読み応えのある記事です。読み進めるにつれて絶望感の増していく作りになっています。この「世界はもう手遅れだ」感はSCP記事特有の感覚でとても好きです。

SCP-444-JP「█████[アクセス不許可]」☆☆☆☆☆SCP-444-JP - SCP財団

とある事情によりアクセスが禁じられている、あるSCPの報告書。

これもねこ同様有名なやつです。記事のフォーマットがとても独特なのですが(まずタイトルが黒塗りだし)、これも記事を読めば理由が分かるつくりになっています。ビジュアル的にも内容的にも悪い意味でインパクト抜群です(褒めてる)。

SCP-471-JP「噂が呼んだ怪人」☆☆SCP-471-JP - SCP財団※※

情報を知った人間の元に現れて対象を捕獲しようとする男性のSCP。

一見ありがちな都市伝説に見えますが、実際に記事を読むとその印象はあらゆる意味で打ち砕かれることになると思います。とにかく斜め上の驚きのあるオブジェクトです。

SCP-488-JP「人」☆☆☆SCP-488-JP - SCP財団

とある恐ろしい特性を持った狼のSCP。

文字色を用いた仕掛けのある記事です。詳細は伏せますが、理解すると非常にやるせない気持ちにさせてくれる記事です。

SCP-494-JP「地球動物大百科」☆☆SCP-494-JP - SCP財団

地球上のすべての生物が載っている百科事典のプログラムのSCP。

危険性とかではない、自分たちの常識に疑念を向けてしまいたくなるような変わったベクトルの怖さのある記事です。

SCP-502-JP「終わらないお役所仕事」☆☆SCP-502-JP - SCP財団

役所に擬態し、事務手続きに訪れた人間を永遠に「たらい回し」し続けるSCP。

異常性が非常にシュールなオブジェクトです。こういう発想はどことなく日本支部独特のものって感じがします。

SCP-512-JP「エクストラ・クエスト」☆☆☆☆ SCP-512-JP - SCP財団

内容が変化し、ゲームオーバーで作中の物品を現実に出現させるRPGゲームのSCP。

実験ログが多く、それ単体ではよく分からない不気味な現象が起こっているなあとしか思えなかったのですが、外部サイトで考察を読んで初めて起こった現象の意味を理解して恐ろしくなりました。

SCP-524-JP「右目のない世界」☆☆SCP-524-JP - SCP財団

 右目を閉じている間だけ侵入できる異世界のSCP。

原点回帰的なホラーを感じられる記事です。記事の最後で見られる写真で心臓が止まりました。恐怖画像とかダメな人は一応閲覧注意です(折りたたみなのでクリック即被弾とはなりませんが)。

SCP-541-JP「余計なお世話」☆☆☆SCP-541-JP - SCP財団

被害妄想を実体化させる老婆のSCP(?)。

読み進めるうちに随所から形容しがたい違和感のようなものを感じますが、最後まで読むとその正体が分かる記事です。

SCP-557-JP「既死」☆☆☆☆SCP-557-JP - SCP財団※※

徒歩で通過すると不規則に死体が出現するトンネルのSCP。

財団WEBページのフォーマットを利用した演出が巧みな記事です。ある程度まで記事を読み進めるとその印象が大きく変わります。

SCP-587-JP「死体に非ず」☆☆SCP-587-JP - SCP財団

ある島に不定期に出現する身元不明の遺体のSCP。

オブジェクトの発見経緯が恐ろしくも物悲しいSCPです。記事の最後の補遺と博士の注釈が切なさをより一層引き立てます。

 

羅列してたら当初の予定の3倍ぐらいの質量のある記事になってしまったので一旦ここで打ち止めにしたいと思います。まだ紹介したいオブジェクトの半分も載せられていないので続きはたぶん別の記事で出すと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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